
外国人の正社員雇用は難しい?採用までの流れや成功のコツを紹介
少子高齢化が進み、正社員を確保するのが年々難しくなっています。
そこで日本人ではなく、外国人を正社員として雇用しようと考えているものの、外国人の正社員雇用はどのような流れで採用すればいいのか分からず、「難しそうだ」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、外国人を正社員として雇用する要件、採用フロー、さらには採用活動を成功させるためのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

人材紹介サービス資料
特定技能外国人に必要な支援を網羅し、離職防止につながる面談や学習支援を提供いたします。
目次[非表示]
- 1.外国人を正社員として雇用するのは難しいのか?
- 2.外国人を正社員採用する際に直面する主な課題
- 2.1.在留資格の制約
- 2.2.言語・コミュニケーションの壁
- 2.3.キャリア形成と長期定着を支える取り組み
- 2.4.社内体制・受け入れの整備
- 3.外国人を正社員雇用する際の要件
- 3.1.就労可能な在留資格を取得
- 3.2.外国人本人がビザ取得の条件を満たしている
- 4.正社員として雇用する際の、外国人と日本人の違い
- 5.正社員として雇用する際の、外国人と日本人の共通点
- 5.1.労働条件や待遇面
- 5.2.社会保険や税務手続き
- 5.3.成長支援やキャリア形成支援
- 6.外国人を正社員雇用するメリット
- 6.1.若くて意欲的な人材の確保ができる
- 6.2.組織の活性化に繋がる
- 6.3.インバウンド需要の取り込みができる
- 7.外国人を正社員で雇用する流れ
- 7.1.STEP1:採用計画の策定
- 7.2.STEP2:求人募集
- 7.3.STEP3:書類選考・面接
- 7.4.STEP4:内定、雇用条件提示
- 7.5.STEP5:在留資格の確認・申請
- 7.6.STEP6:入社・オリエンテーション
- 7.7.STEP7:定着・キャリア支援
- 8.外国人を正社員で雇用する際の契約書に明示する内容
- 8.1.1.雇用期間と契約形態
- 8.2.2.勤務条件
- 8.3.3.業務内容・勤務地
- 8.4.4.給与・手当・支給方法
- 8.5.5.福利厚生・社会保険
- 8.6.6.解雇・退職に関する事項
- 9.外国人正社員の雇用を成功に導くためのポイント
- 9.1.明確で理解しやすい労働条件を提示する
- 9.2.社内の受け入れ体制を整備する
- 9.3.コミュニケーション機会を積極的に作る
- 9.4.キャリア形成をサポートする
- 9.5.外国人人材紹介会社を利用する
- 10.外国人の正社員雇用は「スタッフ満足」にお任せ
- 11.まとめ
外国人を正社員として雇用するのは難しいのか?
そもそも外国人を正社員として雇用するのは、本当に難しいのでしょうか。
たしかに、「言葉の壁」「文化の違い」「手続きの煩雑さ」などのイメージが先行し、外国人正社員の採用はハードルが高いと感じる企業は多いでしょう。
しかし実際には、外国人採用ならではのルールや課題を理解し、しっかりと対策を講じれば、優秀な外国人を正社員として迎えることは十分に可能です。
現在は、外国人労働者を受け入れるための制度も充実しているため、長期的な戦力・中核的な社員として外国人を採用するケースも珍しくありません。
そのため日本人の採用が進まない場合は、ぜひ外国人を正社員として雇用することを選択肢に含めてみてください。
外国人を正社員採用する際に直面する主な課題
外国人を正社員として雇用する際、いくつか課題が存在することも事実です。
対策を考えるためにも、まずはどのような課題があるのか見ていきましょう。
在留資格の制約
外国人が日本で働くためには、就労が認められる「在留資格」を取得しなければなりません。
在留資格は、それぞれ就労できる職種・業務内容に制限があります。
代表的な就労資格を比較してみましょう。
在留資格 | 従事できる職種 | 特徴 |
技能実習 | 91職種168作業 (農業、建設業、食品製造業など) | 母国の発展のための技能習得を目的とする外国人 単純労働には従事できない |
特定技能 | 16職種 (介護業、宿泊業、外食業など) | 一定の専門性や技能を有する、即戦力となる外国人 単純労働にも従事できる |
技術・人文知識・国際業務 | 技術者、通訳、デザイナーなど | 大卒者など、 単純労働には従事できない |
法令を遵守して外国人を正社員雇用するためには、それぞれの在留資格の制約を理解しておかなければなりません。
そして、自社に適した在留資格を持つ外国人材を見つけ出すのは、自社単独の取り組みでは容易でないことも課題と言えるでしょう。
そのため、外国人人材紹介会社を利用して採用業務を進めることがおすすめです。
関連記事: 在留資格とは?
言語・コミュニケーションの壁
言語・コミュニケーションの壁も課題になるケースがあります。
上記で紹介した在留資格を取得するためには、一定の日本語能力が求められるとはいえ、日本人と同じようにコミュニケーションを取ることは現実的ではありません。
とくに専門用語が多い業界の場合、就労を開始したばかりの時期は、意思疎通に苦労することもあるでしょう。
また、文化的背景の違いから、誤解やミスが生じる可能性もあります。
たとえば日本では時間を守ることが当たり前ですが、遅刻や納期遅延に抵抗が少ない外国人がいることも事実です。
ただし、来日前にしっかりと日本のビジネスマナーなどの研修を受けた外国人を採用する場合は、このようなギャップを不安視する必要はありません。
キャリア形成と長期定着を支える取り組み
外国人が採用後すぐに辞めてしまうリスクや、キャリアパスの不透明さを懸念する方もいるでしょう。
たとえば文化の違いに適応できず、せっかく正社員雇用した外国人がすぐに離職してしまう可能性もあります。
しかし、早期離職時に無料で追加人員を紹介してくれる、もしくは外国人人材の定着支援にも注力している人材紹介会社を利用すれば、このようなリスクを最小限に抑えられます。
また、在留資格によっては就労年数に上限があり、戦力化したタイミングで帰国を余儀なくされる可能性もゼロではありません。
このような背景から、費用をかけて外国人を採用することにリスクを感じる企業は多いです。
しかし就労年数に上限がない在留資格もあるため、制度を上手に活用すれば、長期的な活躍が期待できます。
社内体制・受け入れの整備
外国人を正社員として採用する場合、しっかりと受け入れ準備をしておかないと、トラブルが発生する可能性もあるため注意しなければなりません。
たとえば業務マニュアルは、外国人でも理解しやすいように、簡単な日本語だけを使ったり、イラストや写真を多用したり、さまざまな配慮のもと作り直す必要があります。
また、礼拝スペースを設けたり、特定の日はシフトから外したり、宗教上の配慮が求められるケースもあるでしょう。
しかし本業の傍らで、これらの外国人正社員の受け入れ体制も整えるとなると、大きな負担に感じるはずです。
このような課題は、受け入れ準備もサポートしてくれる外国人人材紹介会社を利用することで解決します。
外国人人材紹介会社を利用すれば、人材探しだけではなく、社内体制の整備・アドバイスにも対応しているため、ぜひ上手に活用してみてください。
外国人を正社員雇用する際の要件
外国人を正社員雇用する際には、自社で就労可能な在留資格(ビザ)を把握し、なおかつ外国人本人が、そのビザの取得条件を満たしているかどうか確認しなければなりません。
各種要件について、詳しく見ていきましょう。
就労可能な在留資格を取得
日本で就労できる在留資格(ビザ)には、従事できる業種業態に制限のある就労系ビザと、職種の制限なくどのような仕事にも従事できる身分系ビザの2種類があります。
外国人を正社員雇用する際には、候補者が自社に就労できるビザを保有しているかを確認し、もしビザを持っていない場合は新規に取得してもらわなければなりません。
就労資格のない外国人を雇用すると、企業側も罰則の対象となるため注意してください。
職種に制限がある在留資格
職種・従事できる業務に制限がある在留資格としては、次のような例が挙げられます。
在留資格 | 主な制限 |
技能実習 | 定められた91職種168作業にのみ従事できる 単純労働は不可 |
特定技能 | 定められた16職種にのみ従事できる |
技術・人文知識・国際業務 | 専門的な知識・技術が必要な業務にのみ従事できる 単純労働は不可 |
介護 | 介護福祉士の資格を有する外国人のみが取得できる 介護、もしくは介護指導業務にのみ従事できる |
技能 | 特殊な産業分野に属する、熟練した技能を要する業務にのみ従事できる |
単純労働に就けない在留資格もあるため、採用後に任せる業務についても注意しなければなりません。
採用活動を始める前に、外国人人材に任せたい業務を明確にしておきましょう。
職種の制限を受けず就労可能な在留資格
「身分系ビザ」を保有する外国人は、就労できる職種・業務内容に制限なく、日本人と同じ条件で働けます。
身分系ビザの代表例は次の4つです。
種類 | 概要 |
定住者 | 日系2世・3世、連れ子など、外国人の特別な事情を考慮して許可される |
永住者 | 無制限に日本で暮らせるビザで、日本で安定的に暮らしている外国人が対象 |
日本人の配偶者等 | 日本人と結婚した外国人や、その子・養子などが対象 |
永住者の配偶者等 | 永住者と結婚した外国人、その実子などが対象 |
外国人本人がビザ取得の条件を満たしている
外国人人材が、面接段階では就労ビザを持っていない場合、面接後に在留資格を取得すれば働いてもらえます。
この場合、その外国人がビザを取得できる条件を満たしているか確認しなければなりません。
先述した就労資格の取得条件について、概要を知っておきましょう。
在留資格 | 主な取得条件 |
技能実習 | 帰国後に、修得した技能を要する業務に従事する予定がある 同じ技能実習の段階に係る技能実習を過去に行ったことがない |
特定技能 | 各分野の技能試験に合格する 日本語試験に合格する(N4レベル以上) |
技術・人文知識・国際業務 | 大学・短大などを卒業している、もしくは関連分野での実務経験がある |
介護 | 介護福祉士の資格を有している |
技能 | 特殊な産業分野での実務経験・学歴などを有している |
正社員として雇用する際の、外国人と日本人の違い
ここまで紹介した情報をふまえ、正社員として雇用する際、外国人と日本人とではどのような違いがあるのか整理していきましょう。
【違い1】在留資格の確認の有無
最大の違いは、在留資格の確認有無です。
繰り返しとなりますが、外国人を正社員として採用する場合、必ず適切な在留資格を保有しているか確認しなければなりません。
これは日本人を採用する場合は気にする必要がない点であるため、はじめて外国人人材を採用する企業にとっては、慣れない作業といえるでしょう。
なお、在留資格を確認する際は、種類だけではなく、在留期限を確認することも大切です。
在留期限が切れている場合は、就労することができません。
期限が間近に迫っている場合は、更新する予定があるのかしっかり確認しておきましょう。
在留資格の確認方法
在留資格の種類・期限については、「在留カード」で確認します。
在留カードとは、日本に中長期にわたって在留する外国人に交付される証明書のことです。
在留カードには外国人の氏名・生年月日・国籍・住居地・在留期間・就労可否などが記載されています。
【違い2】外国人雇用状況届出の提出の有無
外国人を雇用する場合、年金や健康保険、所得税などの手続き以外に、「外国人雇用状況」を、管轄するハローワーク(公共職業安定所)に届け出なければなりません。
これは外国人の雇用開始時だけではなく、離職時の届出も義務付けられており、届出を怠ったり虚偽を記載したりすると罰則の対象となります。
外国人を雇う場合、日本人を雇用するときと比べて行政手続きが増えることは知っておきましょう。
【違い3】言語や文化の違いによるサポートの有無
日本人正社員を雇用する場合、業務の進め方などのレクチャーは必要ですが、日本語でのコミュニケーションまで教える必要はありません。
新卒社員には商習慣・ビジネスマナーなどを教える必要がありますが、中途社員なら最小限のレクチャーをすれば、即戦力として活躍してくれるでしょう。
一方、外国人正社員を雇用する場合、日本語や社内文化へ適応するために、一定のサポートを要します。
さらに、日本での生活面でのサポートも必要なことは、外国人を雇用する際ならではの負担といえるでしょう。
正社員として雇用する際の、外国人と日本人の共通点
違いばかりが強調されるケースが多いですが、外国人と日本人を正社員として雇用することには、少なからず共通点も存在します。
労働条件や待遇面
外国人労働者は、日本人よりも低い給与水準で雇用できると思っている方もいるかもしれません。
しかし日本の労働法令は、国籍を問わず、日本国内すべての労働者に適用されます。
そのため正社員として雇用する場合、日本人も外国人も、労働条件や待遇面はまったく変わりません。
同一労働同一賃金の原則に基づいた給与体系を整備しなければなりませんし、賞与・各種手当なども、国籍によらず社内規定通りに支給する必要があります。
また、労働時間やシフト、有給休暇の取得条件なども、外国人・日本人を問わず、同じ条件で雇用しなければなりません。
社会保険や税務手続き
社会保険や税務手続きについても、国籍に関係なく、同じ正社員として扱われます。
たとえば外国人であっても、健康保険・厚生年金保険への加入が義務付けられるため、雇用時には必ず加入手続きをしなければなりません。
また、雇用保険・労災保険についても、加入要件を満たす外国人労働者は被保険者とされます。
さらに外国人であっても、正社員として雇用する場合は、給与からの源泉徴収の仕組みや、年末調整の手続きは日本人と同様です。
そのため外国人人材に対して、給与から税金・社会保険料などが天引きされることを、しっかり説明しておきましょう。
成長支援やキャリア形成支援
日本人も外国人も関係なく、スタッフとして働くための一般的な研修・教育は必要です。
また、正社員として働く以上、日本人・外国人どちらに対しても、成長・キャリア形成を支援するのが望ましいでしょう。
外国人はすぐに帰国してしまうと考えている方もいるかもしれません。
しかし就労系の在留資格は、条件を満たせば上限なく就労期間を更新できます。
たとえば帰国が前提の「技能実習」で就労する外国人も、「特定技能1号(上限5年)」へ移行し、さらに「特定技能2号」へ移行すれば、更新が許可される限り上限なく就労可能です。
外国人を正社員雇用するメリット
日本人ではなく、外国人を正社員雇用することには、いくつかのメリットが存在します。
とくに次の3点に魅力を感じる方は、ぜひ外国人の採用を検討してみてください。
若くて意欲的な人材の確保ができる
母国で実務経験を豊富に積んでいる外国人人材は、即戦力としての活躍が期待できます。
これは少子高齢化が進み、人材確保が難しくなっている日本の現状を考えると、大きなメリットといえるでしょう。
とくに「特定技能」は、一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人を受け入れるための制度として構築されています。
介護業・宿泊業・外食業・製造業などで、現場で働く日本人を確保するのが難しい場合は、ぜひ特定技能制度を活用して外国人正社員を雇用してみてください。
組織の活性化に繋がる
文化的背景が異なる外国人人材を、正社員として受け入れると、組織の活性化にも繋がります。
たとえば、日本人の視点からは当たり前の業務も、外国人から見ると改善の余地があるかもしれません。
また、外国人人材がこれまでにないアイデアをもたらしてくれるケースも多いため、新サービスを展開するきっかけになるかもしれません。
さらに、外国人を受け入れると、多様性を認めやすい組織になることもポイントです。
異なる価値観のスタッフが一緒に働ける組織を作りたい場合も、ぜひ外国人人材の正社員雇用を検討してみてください。
インバウンド需要の取り込みができる
インバウンド需要の取り込みができることも、外国人を正社員雇用するメリットの一つです。
昨今、訪日外国人観光客の増加に伴い、外国語での接客が求められる場面が増えています。
しかし、外国語を話せる日本人を採用することは簡単ではありません。
一方、フィリピン人やインド人など英語を母国語とする人材を採用すれば、外国人観光客とのコミュニケーションは格段に取りやすくなります。
また、外国人目線でサービスを提供したり、マーケティング施策を立案したりできることもメリットといえるでしょう。

人材紹介サービス資料
特定技能外国人に必要な支援を網羅し、離職防止につながる面談や学習支援を提供いたします。
外国人を正社員で雇用する流れ
外国人を正社員で雇用する流れは、日本人を採用するケースとは少し異なります。
ここからは採用前の計画〜採用後の支援まで、一連の流れを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
STEP1:採用計画の策定
まずはどのような外国人を、いつまでに何人採用したいのか、採用計画を作成します。
この際、採用する職種に対応できる在留資格の種類も確認しておきましょう。
これらの計画策定を自社だけで立てるのが難しい場合は、外国人採用に強い人材紹介会社へ相談するのもおすすめです。
採用計画の策定からサポートしてくれる人材紹介会社に相談すれば、効率的に外国人採用を進められます。
STEP2:求人募集
採用計画をまとめたら、求人を公開します。
ハローワークや一般的な求人サイトを利用するのも一つの手段ですが、やはり外国人に特化した人材紹介会社を利用したほうが、効率的に希望条件に合う人材を見つけられるでしょう。
ただし外国人人材紹介会社によって、得意職種や対応国籍、サポート範囲が異なるため、自社のニーズに合致したサービスが受けられるかどうか確認してみてください。
STEP3:書類選考・面接
外国人人材から応募が来たり、採用支援会社から人材情報を紹介してもらったりしたら、書類選考へ進みます。
日本人を採用するときと同じく、自社で活躍できるスキルやポテンシャルがあるかどうかを見極めるとともに、保有している在留資格の種類も確認しましょう。
書類選考後は、必要に応じて面接を実施します。
外国人人材がまだ海外にいる場合は、WEBミーティングツールで面接するといいでしょう。
STEP4:内定、雇用条件提示
選考を通過した外国人人材には、内定書・雇用条件通知書を提示し、内定が受諾されたら雇用契約を結びます。
雇用後のトラブルを防ぐために、正しい雇用条件を、外国人にも分かるように伝えることが大切です。
日本語の通知書のみを交付したからといって法律違反とみなされることはありませんが、外国人の母国語も併記するなどして、誤解が生じないよう工夫しましょう。
STEP5:在留資格の確認・申請
外国人労働者と雇用契約を結んだら、在留資格の確認・申請ステップへと進みます。
在留資格は原則として、外国人本人が申請しなければなりません。
しかし簡単な手続きではないため、外国人が一人で対応することは難しいでしょう。
また、受け入れ企業が用意しなければならない書類もあるため、もし申請手続きをスムーズに進めたい場合は、行政書士にサポートを依頼してみてください。
STEP6:入社・オリエンテーション
在留資格が許可され、来日したら、いよいよ入社です。
まずはオリエンテーションを実施して、その会社ならではのルール・業務手順などを説明しましょう。
もしはじめて日本で働く外国人の場合は、日本のビジネスマナーについてもレクチャーするのがおすすめです。
なお、外国人人材紹介会社によっては、外国人向けのオリエンテーションもサポートしています。
STEP7:定着・キャリア支援
外国人人材を雇用したあとは、長期にわたって活躍してもらうためにも、適切な支援を提供しましょう。
たとえば就労期間に上限のない「特定技能2号」を取得するためには、管理指導の実務経験なども求められます。
そのため特定技能2号の取得を目指す外国人正社員には、適切なタイミングで役職を与え、現場を束ねる役割を担ってもらうのがおすすめです。
また、慣れない土地で生活する外国人が困らないよう、プライベート面の悩みの相談にも対応するのが望ましいでしょう。
外国人を正社員で雇用する際の契約書に明示する内容
外国人を正社員で雇用する際の契約書・労働条件通知書には、いくつか明示しなければならない項目が定められています。
とくに重要なポイントを紹介するので、参考にしてみてください。
1.雇用期間と契約形態
契約形態については、「正社員」と記載します。
雇用期間については、日本人を正社員として雇用する場合、無期限とするケースが多いかもしれません。
しかし外国人を雇用する場合は、在留期限を超えない期間を設定するのがポイントです。
たとえば特定技能1号の場合、当初の在留期間は1年間とされるケースが多いものの、場合によっては4か月・6か月などとされる可能性もあるため、必ず確認しましょう。
また、何らかの事情で在留資格を更新できなかった場合、その時点で雇用契約が終了する旨を含めることもあります。
2.勤務条件
労働時間や休日などの勤務条件も、必ず記載しなければなりません。
先述したとおり、外国人労働者も労働基準法によって保護されるため、法令を遵守した条件を通知しましょう。
時間外労働・深夜勤務も想定される場合は、その際の労働条件(割増賃金の扱いなど)についても記載します。
また、年次有給休暇、代替休暇、その他の休暇などの取得条件も、日本人を採用するときと同じく通知してください。
3.業務内容・勤務地
業務内容は、外国人労働者が取得する就労ビザで認められるものを記載します。
在留資格によって就労可能な業務範囲が異なるため、注意して記載してください。
たとえ就労可能な在留資格を有していても、制度として認められた範囲以外の業務に就くと、不法就労とみなされます。
不法就労と判断されると、外国人労働者だけではなく、雇用企業も罰則を受けるため要注意です。
また、勤務地については、住所まで記載してください。
4.給与・手当・支給方法
給与・手当・支給方法も、誤解のないよう明確に記載します。
当たり前に思えるかもしれませんが、日本円で支払うことも明記しておきましょう。
また、所得税・住民税・社会保険料などの天引きが生じることも記載し、「給与額」と「手取り額」が違うことも明示しておくと、日本で初めて働く外国人にも誤解が生じず安心です。
なお、外国人を雇用するときも、給与が最低賃金を下回らないように注意してください。
5.福利厚生・社会保険
社会保険(厚生年金・健康保険)の加入状況、雇用保険の適用有無をはじめ、その他の退職金制度・企業年金制度などの福利厚生についても記載します。
これらは日本人を正社員として雇用する場合と同様です。
なお、外国人だけを福利厚生の対象外とするのは、労働基準法で禁止されている差別的取扱に該当します。
日本人正社員に提供している福利厚生制度は、必ず外国人正社員にも適用しましょう。
6.解雇・退職に関する事項
退職・解雇に関する事項も、必ず記載しておきます。
たとえば会社都合による解雇の事由・予告期間・手続き方法や、自己都合退職の手続き方法(退職希望日の何日前までに申し出るかなど)についてです。
外国人も労働基準法の保護下にあり、不当に解雇することはできないため注意してください。
なお、誤解や文化的背景の違いに伴うトラブルを防ぐためには、日本で解雇事由となりうる行動を事前に伝えておくのも重要です。
外国人正社員の雇用を成功に導くためのポイント
外国人正社員に活躍してもらうためには、いくつか意識すべきポイントが存在します。
とくに重要な5つのポイントを紹介するので、ぜひ取り組んでみてください。
明確で理解しやすい労働条件を提示する
外国人正社員が不安なく働くためには、明確で理解しやすい労働条件を提示することが重要です。
先述した雇用条件・業務内容・勤務地・給与・福利厚生などは、外国人でも理解できるよう、母国語でも記載するようにしましょう。
また、絶対的記載事項だけではなく、在留資格の更新サポートや、日本語研修・住居確保の支援の有無についても伝えておけば、より安心して働いてもらえます。
外国人人材と締結する雇用契約書の内容に不安がある場合は、社会保険労務士などの専門家にも相談してみてください。
社内の受け入れ体制を整備する
外国人に即戦力として働いてもらうためには、社内の受け入れ体制を整備しておくことも大切です。
たとえば業務マニュアルがすでにある場合も、分かりやすい日本語でまとめ直したり、イラストや写真の数を増やしたりするのが望ましいでしょう。
このようにマニュアルをまとめ直しておくと、次に外国人人材を採用する際にも役立ちます。
また、異文化研修などを実施して、既存社員と外国人正社員が共存できる下地を作っておくのもおすすめです。
とくに初めて外国人人材を受け入れる場合は、文化・宗教的な違いから生じやすい誤解などについて周知しておくといいでしょう。
コミュニケーション機会を積極的に作る
外国人正社員に定着してもらうためには、コミュニケーション機会を積極的に作り、孤立を防ぐことも大切です。
たとえば1on1面談や社内交流の場を設け、定期的に外国人正社員の意見を聞く機会を設けてみてください。
外国人正社員が困ってしまった場合に、いつでも相談できる窓口を作っておくと、より定着率を高める効果が期待できます。
さらに業務的な面談だけではなく、ランチを一緒に取ったり、休憩時間に世間話をしたりして、外国人正社員が職場に溶け込めるようにサポートするのもおすすめです。
キャリア形成をサポートする
多くの外国人は、長期にわたって日本で働きたいと考えています。
そのような希望を叶えるためにも、外国人ならではのキャリア形成も積極的にサポートしましょう。
期間の上限なく就労できる在留資格を取得できるよう、適切な役職を与えたり、必要な資格試験に合格するまでサポートしたりしてみてください。
このような長期的なキャリアビジョンを示しておけば、優秀な外国人人材からの応募が増えることも期待できます。
また、昇進・評価の基準を明確にし、外国人社員にも平等に機会を与えると、定着率向上にもつながります。
外国人人材紹介会社を利用する
外国人人材紹介会社に頼れば、それぞれの会社の希望条件に合致する外国人を、スピーディーに採用できます。
これは人手不足を解消したい企業にとって、大きなメリットといえるでしょう。
また、人材紹介のみならず、外国人向けのマニュアル作成業務、外国人正社員の相談窓口業務、さらには在留資格の取得・更新などもサポートしてくれます。
とくに初めて外国人人材を採用する場合や、優秀な外国人人材をスムーズに見つけたい場合こそ、外国人人材紹介会社の利用を検討してみてください。
外国人の正社員雇用は「スタッフ満足」にお任せ
株式会社スタッフ満足は、特定技能外国人の人材紹介から雇用後の定着支援(登録支援業務)まで、外国人の採用支援をトータルサポートしております。
スタッフ満足は、スーパーホテルグループとして、グループ会社のホテル、介護施設、病院といったサービス業を中心に、2012年から外国人の採用と育成に携わり、経験とノウハウを蓄積してきました。
現在、2,000名以上の外国人の支援を行っております。
豊富な経験と実績をもとに、人材紹介・登録支援機関業務だけでなく、海外現地での送り出し機関の運営(ミャンマー・スリランカ)など、幅広い事業に取り組んでおります。
外国人人材紹介会社をお探しの方は、ぜひ株式会社スタッフ満足へご相談ください。

人材紹介サービス資料
特定技能外国人に必要な支援を網羅し、離職防止につながる面談や学習支援を提供いたします。
まとめ
外国人を雇用する場合、在留資格を確認したり、「外国人雇用状況」を届け出たり、日本人を雇用するときにはない手続きが必要です。
しかし即戦力確保や組織活性化、さらにはインバウンド需要の取り込みなどさまざまなメリットがあるため、昨今は外国人を正社員として雇用する企業も増えています。
はじめて外国人人材を採用するとなると、不安を感じるかもしれません。
しかし外国人人材紹介会社を利用すれば、採用前の準備から、採用後のアフターフォローまで、必要な業務を一任することも可能です。
たとえ中小企業であっても、外国人の正社員雇用は決して難しいものではないため、ぜひ前向きに検討してみてください。




