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フィリピン人の特定技能労働者採用前に確認したいメリットや注意点

企業の人材不足に対応するため、外国人の採用を検討している企業さまもいるでしょう。
いくつか選択肢はありますが、在留資格「特定技能」は産業分野における人材不足を補うための制度です。
 
ここでは「フィリピン人を特定技能で雇用したいけれどわからないことがある」といった企業さまのため、特定技能のフィリピン人の現状や採用のメリット、注意点などを解説します。

この記事を読むことによって採用のポイントや実際に採用する場合の流れ、費用などもわかるので、ぜひご覧ください。

目次[非表示]

  1. 1.特定技能のフィリピン人の現状
  2. 2.特定技能でフィリピン人を採用するメリット
    1. 2.1.レベルの高い教育を受けている
    2. 2.2.海外で働くことに抵抗感が少ない
    3. 2.3.平均年齢が若い
    4. 2.4.他の在留資格と比較して就労しやすい
    5. 2.5.介護やサービス業との相性が良い
  3. 3. 特定技能を有するフィリピン人を採用する場合の注意点
    1. 3.1.MWO(旧POLO)/DMW(旧POEA)手続き
  4. 4.特定技能制度でフィリピン人を採用する流れ【現地から】
    1. 4.1.移住労働者省(DMW)に登録
    2. 4.2.面接
    3. 4.3.雇用契約の締結
    4. 4.4.在留資格認定証明書交付の申請・査証発給申請
    5. 4.5.出国前オリエンテーション・健康診断の実施
    6. 4.6.海外雇用許可証(OEC)の発行申請
  5. 5.特定技能制度でフィリピン人を採用する流れ【日本在住】
  6. 6.特定技能制度でフィリピン人を採用する場合の費用
  7. 7. 特定技能制度の活用により人材不足解消が期待できる

特定技能のフィリピン人の現状

フィリピンでは、多くの方が在留資格「特定技能」を取得し、日本で働いています。

出入国在留管理直が発表している令和5年6月次点のデータを見てみると、日本において特定技能1号在留外国人の数が最も多い国はベトナム、次がインドネシア、フィリピンは3位となっています。
特定技能1号で働くフィリピン人の総数は17,660人です。ベトナム人は97,485人と飛び抜けていますが、フィリピン人は全体の10.2%を占めています。
 
特定産業分野別にもみていきましょう。
フィリピン人が最も多い分野は、造船・舶用工業分野で3,526人です。
次が素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野で、3,313人、介護分野が2,877人と続きます。
 
造船・舶用工業分野に限ってみてみると、特定技能1号在留外国人数が最も多いベトナム人は1,069人なので、その3倍以上にあたるフィリピン人がこの分野で働いていることになります。
 
分野によって海外では試験が実施されていないものもあるのですが、フィリピンは海外でも数少ない造船・舶用工業の試験実施国です。

また、造船・舶用工業分野で初となる特定技能1号試験もフィリピンで行われました。
 
こういった理由もあり、多くの方が造船・舶用工業分野、その他の分野で活躍しています。
 
なお、働いている方が少ない分野を見てみると、宿泊分野が6人、漁業分野が9人、航空分野が215人でした。

参考:出入国在留管理庁:特定技能在留外国人数[PDF]

特定技能でフィリピン人を採用するメリット

国籍によって採用するメリットはさまざまです。

フィリピン人の場合は、以下のようなことが挙げられます。

レベルの高い教育を受けている

フィリピンは教育に力を入れている国です。他の東南アジア諸国と比較すると高等教育機関が多いのも特徴です。
義務教育や中等教育は整備が進んでいませんでしたがこれらも現在は改善されていること、大学数・職業訓練校も充実しているのが魅力といえるでしょう。
 
レベルの高い教育を受けている方の採用につなげやすいメリットがあります。早く仕事を覚えてもらえれば、それだけ自社で活躍できる機会も増えます。
 
フィリピン国内は仕事が少なく、若くて優秀な人材でもなかなか理想的な仕事を見つけられません。
特定技能制度を活用してフィリピン人を採用すれば、優秀な人材の採用につながる可能性も高いです。

海外で働くことに抵抗感が少ない

フィリピンは国内と比較して国外の方が給与条件が良いケースが多いです。
そのため、多くの方が出稼ぎに出ており、海外で働くことに抵抗感を持っていません。

親日家も多いため、日本を出稼ぎ先として選ぶ方も多くいます。

平均年齢が若い

フィリピンの平均年齢は24.3歳と、非常に若いです。[1]
日本は47.9歳であることを考えると、かなりの違いがあります。[2]
 
若くてパワフルな労働者を求めている企業さまにも向いているでしょう。

[1] BPC海外ビジネスサポート:フィリピンビジネスミッション2023

[2]国立社会保障・人口問題研究所:表12-8 都道府県別人口の平均年齢,中位数年齢および年齢構造指数:2021年

他の在留資格と比較して就労しやすい

特定技能は、技能実習から移行が可能です。条件を満たせば一部試験が免除されることもあり、就労しやすい特徴を持ちます。

また、外食・宿泊には技能実習制度がありませんでしたが、特定技能を用いれば該当分野で働くことも可能です。

介護やサービス業との相性が良い

フィリピン人の採用が特に向いているのは、介護やサービス業といった分野です。
明るい性格の方が多いことに加え、子どもの頃から祖父母のお世話をしている家庭が多いことが理由です。

年長者を慕う傾向もあります。

関連記事:特定技能「介護」の概要とは|採用のメリットや基準も紹介

特定技能を有するフィリピン人を採用する場合の注意点

フィリピン国旗

特定技能を有するフィリピン人を採用するにあたり、注意しなければならないのが住居や国民性を理解する必要があることです。
 
多くのフィリピン国民はカトリックであり、仏教中心の日本とは価値観が異なります。
また、人前で怒られることに慣れていない方が多いので、業務上の指導をする際には対応方法の検討が必要です。
 
また、雇用のための手続きをするにあたり「MWO」「DMW」についての理解を深めておかなければなりません。

MWO(旧POLO)/DMW(旧POEA)手続き

MWO(Migrant Workers Office)とは、駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所のことで、POLO(Philippines Overseas Labor Office)から改名されました。

申請手続きや後述するDMWの出先機関としての役割があり、海外各地に事務所を構えているほか日本だと東京の駐日フィリピン大使館、在大阪総領事館が業務を行っています。
 
また、DMW(Department of Migration Workers)とは移住労働者省(移民労働者省)のことをいいます。もともと手続きはPOEA(Philippine Overseas Employment Administration)が行っていましたが、その他省庁・組織とともにDMWに統合されました。
政府機関であり、フィリピン国籍の人を管轄したり、海外で働くフィリピン人を守ったりする役割を持ちます。
 
フィリピン人を採用するにあたり、このMWOとDMWで手続きをおこなわなければなりません。
MWOで受入れ企業としての登録を行い、日本入国に必要な海外雇用許可証をDMWから発行してもらいます。

これらの手続きは受入れ企業だけでは行えず、フィリピンの認定送り出し機関と連携しなければなりません。
 
送り出し機関とは、日本の技術・知識といったものを習得したい外国人を募集し、該当者を日本へ送客する役割を持つ機関です。
複数の団体・機関が関わってくる形となる点にご留意ください。

特定技能制度でフィリピン人を採用する流れ【現地から】


フィリピンに住んでいる人材を特定技能制度で採用する場合、どういった流れになるのでしょうか。

基本的な流れは以下の通りとなります。

移住労働者省(DMW)に登録

まずは必要な書類をそろえ、フィリピン政府が管轄しているMWOに郵送で申請を行いましょう。なお、書類はすべて英語で記入しなければなりません。
審査には15日ほどかかります。

面接

書類に問題がなければ面接です。
面接は日本語で実施されます。
​​​​​​​
面接の結果、問題がなければ受入機関宛てにMWOから認証印が押印された提出書類一式及と推薦書が郵送されてきます。
その後、送り出し機関を通じて必要な書類をDMWに提出し、登録申請を行いましょう。
 
登録が完了すれば採用活動に着手できるようになります。

雇用契約の締結

送り出し機関から紹介された人材の中で、採用する人材を探しましょう。
その後、当該人材と雇用契約を締結させます。

在留資格認定証明書交付の申請・査証発給申請

地方出入国在留管理官署に特定技能に係る在留資格認定証明書の交付申請を行います。
 
証明書が交付されたら雇用契約相手に原本を郵送しましょう。
郵送された原本は当該フィリピン人が在フィリピン日本国大使館に提示し、特定技能に係る査証発給申請を行います。

出国前オリエンテーション・健康診断の実施

フィリピンでは、特定技能外国人として働くにあたり、海外労働者福祉庁が行う出国前オリエンテーションを受講することを義務づけています。
半日程度で終わるものです。
送り出し機関を通じて受講申込をします。
 
また、健康診断も必要です。こちらも半日程度で終了するものであり、送り出し機関を通じて受診申込を行います。
なお、査証発給申請・出国前オリエンテーションの受講・健康診断の受診は同時並行が可能です。

海外雇用許可証(OEC)の発行申請

フィリピン側での手続きが完了したことを証明する文書が「海外雇用許可証(OEC)」です。
上記のステップが完了したら送り出し機関を通じてDMWに対して許可証の発行を申請します。
 
問題がなければ渡航となり、日本到着時の上陸審査の結果もクリアすれば特定技能が付与されます。

特定技能制度でフィリピン人を採用する流れ【日本在住】

すでに日本在住の方を特定技能制度で採用するケースもあります。
この場合、在留資格の変更許可申請が必要です。

なお、在留資格の変更が認められたあと特定技能を保有したままで再入国許可制度により一時帰国する場合は、DMWにOECの発行を申請し、取得しなければなりません。
 
出国時には出国審査の中で取得したOECを掲示します。


こちらの記事でも、特定技能外国人を採用する流れについて詳しく解説しております。
関連記事:特定技能外国人を採用する際の流れ

特定技能制度でフィリピン人を採用する場合の費用

採用活動を行う場合に気になるのが費用の問題です。以下のような費用がかかります。

費用項目

費用相場

送り出し機関への手数料

50~100万円

人材紹介の手数料

30~60万円

渡航費用

実費

在留資格申請費用

10〜20万円

住居準備費用

初期費用全般(住居の家賃によって異なる)

事前ガイダンス等の費用

1.5〜4万円

支援委託費用

2〜4万円/月

在留資格更新費用

4〜10万円

MWO・DMW申請支援費用

15~30万円

国内在住の人材を探す場合は、人材紹介会社を使うとスムーズです。人材紹介会社を使う場合の費用は選択する会社によって違いが大きいので、よく確認が必要です。
 
MWO・DMW申請は英語で対応しなければならず、専門的な書類が多いことからコンサルティング会社などの力を借りる方が多いです。
 
注意しなければならないのが送り出し機関への手数料が発生することです。一般的な相場は20~60万円程度となっているのですが、フィリピンはそれよりも高めにかかってしまうことが多いです。

関連記事:特定技能外国人受け入れにかかる費用相場とコストダウンのポイント

特定技能制度の活用により人材不足解消が期待できる

いかがだったでしょうか。特定技能制度を活用してフィリピン人を採用したいと考えている方のため、メリットや注意点、採用の流れなどを紹介しました。おさえておいたいポイントがご理解いただけたかと思います。
ただ、人材不足問題の解消に役立ってくれますが、送り出し機関を利用しなければならないこともあり、手続きは複雑です。
 
自社で対応が難しいと感じている方はスタッフ満足にご相談ください。各国の送り出し機関とも連携する形で採用をサポートしており、フィリピンからも適した人材を募集可能です。

株式会社スタッフ満足 新井 宏典
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