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特定技能の雇用契約書・雇用条件書とは?作成方法と記入例、ポイントを解説

特定技能外国人を採用する場合、雇用契約書や雇用条件書を作成して契約を交わすことになります。
ですが、契約に関することや必要な書類についてよくわからないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
 
そこで、本記事ではこれから特定技能外国人を採用しようと考えている企業さまのため、採用までの流れや契約に関して確認しておきたいポイントを紹介します。
この記事を読むことで必要な書類などもわかるのでぜひご覧ください。

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目次[非表示]

  1. 特定技能の概要
  2. 特定技能採用までの流れ
  3. 特定技能雇用契約について
  4. 特定技能雇用契約に必要な書類
  5. 特定技能雇用契約書に盛り込むべき項目
  6. 特定技能雇用契約書の記入例・ひな形
  7. 契約締結時のポイント
  8. 特定技能雇用契約締結にあたって企業が心得ておくべきこと
  9. 難しい部分はプロに相談するのがおすすめ

特定技能の概要

特定技能は、外国人向けの在留資格です。
日本人だけでは十分な人材を確保できない産業分野において、一定の専門性や技能を有している外国人を受け入れるためにこの制度が作られました。
 
対象となるのは、国によって認められている以下12の分野です。
 
【特定技能の対象となる分野】

  • 介護
  • ビルクリーニング
  • 素形材産業・産業機械製造業・電気電子情報関連産業
  • 建設
  • 造船・舶用工業
  • 自動車整備
  • 航空
  • 宿泊
  • 農業
  • 漁業
  • 飲食料品製造業
  • 外食業

「特定技能1号」のほかに、より上の技能が求められる「特定技能2号」があり、特定技能2号のみ上記12分野のうち介護が対象外となります。
 
それぞれに異なる試験が用意されているため、例えば「農業」の特定技能外国人が「宿泊」の分野で働くことはできません。
 
また、分野の中には細かい区分が定められているものがあり、例えば建設分野は「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つに分類されます。
同じ建設分野であっても「土木」で資格を取得した方は「建築」や「ライフライン・設備」に関する業務はできません。
 
特定技能外国人を採用することによって、人手不足解消を目指せます。
また、日本で働きたい外国人にしても特定技能では学歴や関連業務の従事経験が求められないため、検討しやすいのがメリットです。

関連記事:特定技能のメリットとは?注意すべきデメリットや採用方法も確認

特定技能採用までの流れ

特定技能外国人を採用する場合、現地から採用する方法と、その他の在留資格ですでに日本に滞在している方を採用する方法の2パターンがあります。
それぞれの流れは以下の通りです。
 
【現地から採用する場合の流れ】

  1. 人材の募集と面接
  2. 雇用契約の締結
  3. 支援計画の策定
  4. 在留資格認定許可の申請
  5. ビザの申請
  6. 渡航・入社

各種申請が必要な他、日本で住む場所も用意しなければならないため、実際に入社して働き始めるまでには時間がかかります。
なお、在留資格特定技能を取得するためには、日本語能力と取得分野の技能の両方の試験に合格しなければなりません。
そのため、全く日本語がわからない方を採用するわけではないので、一から日本語教育をする手間が省けます。
 
【国内在住の方を採用する場合の流れ】

  1. 人材の募集と面接
  2. 雇用契約の締結
  3. 支援計画の策定
  4. 在留資格変更許可の申請
  5. 入社

すでに国内に在住の方は何らかの在留資格を保有しているため、この資格を特定技能に変更してもらうための手続きが必要です。
なお、いずれの場合でも特定技能雇用契約書の締結は必要になります。
関連記事:特定技能外国人を採用する際の流れとかかる費用を解説

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特定技能雇用契約について

特定技能外国人を採用する際には「特定技能雇用契約」を締結しなければなりません。
特定技能雇用契約とは、自社で働く特定技能外国人と、該当の外国人を受け入れる企業によって結ばれる雇用契約のことです。
 
記載すべき内容については「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」によって定められており、その定められた内容に基づいて作成する必要があります。
 
仮に基準に適合しない場合は再提出が求められる形となり、採用が遅れてしまうため注意しましょう。
 
雇用に関する契約書ということもあり、特定技能外国人自身が内容をしっかりと理解できる内容であることも重要です。
そのため、母国語や英語など、特定技能外国人が理解できる言語で書類を作成しなければなりません。
 
日本語と特定外国人が理解可能な言語をセットで表記した特定技能雇用契約書・雇用条件書を用意します。

特定技能雇用契約に必要な書類

特定技能雇用契約において必要となる書類は「雇用契約書」と「雇用条件書」の2つです。
母国語を併記しましょう。
どちらも出入国在留管理庁の公式サイトより雛型のダウンロードが可能です。
 
雇用契約書とは、特定技能外国人と契約を結ぶために必要となる書類のことをいいます。
契約特定技能外国人として就労することのほか、何らかの理由によって在留資格が失われた場合に雇用計画を終了する旨などが記載されているものです。
 
雇用条件書とは、雇用に関する細かい各種条件が記載されたものです。
例えば、勤務の時間や基本給、手当、休日、社会保険などに関する内容が記載されています。
また、雇用条件書の別紙として用意されている賃金の支払に関する書類の提出も必要です。

特定技能雇用契約書に盛り込むべき項目

特定技能雇用契約書には、どのような内容を盛り込まなければならないのか確認しておきましょう。
 
雇用契約書や雇用条件書では、以下の内容を盛り込む必要があります。
 
【記載すべき内容】

  • 特定技能所属機関名
  • 特定技能外国人の名前
  • 契約の締結日
  • 労働基準法に即した労働条件
  • 不許可時を想定した条項
  • 停止条件
  • 試用期間がある場合は明記
  • その他

停止条件とは、例えば万が一ビザの許可が下りなかった場合に備えるものです。
ビザの許可が下りず、在留資格がないまま雇用してしまうと不正就労になります。
 
そのため、あらかじめ雇用契約書や雇用条件書で「書類の効力が生じるのは就労ビザ等を取得できてからである」といった項目を加えておけば、ビザが下りない限り雇用契約の効力が生じないので、予想外のトラブルを防ぐことにもつながります。

特定技能雇用契約書の記入例・ひな形

特定技能雇用契約書は具体的にどのように記入すれば良いのでしょうか。
 
なお、出入国在留管理庁の参考様式のページには、それぞれの母国語で翻訳併記された参考様式が用意されています。
英語のほか、ベトナム語、タガログ語、インドネシア語など、全部で10ヶ国語に翻訳された様式があるので、こちらも利用してみると良いでしょう。
 
特定技能雇用契約書や雇用条件書のほか、健康診断個人票、技能移転に係る申告書など、各種書類の様式が用意されています。
 
こちらの雇用契約書を使用する場合の記入例を紹介します。
まず、特定技能雇用契約書(参考様式第1-5号)で記入が必要な内容は、以下の通りです。
 
【記入すべき項目】

  • 特定技能所属機関名
  • 特定技能外国人名
  • 契約を凍結する年月日
  • 特定技能所属機関名・代表者役職名・氏名・捺印
  • 特定技能外国人の署名

以上であり、記入すべき項目は多くありません。
注意点として、特定技能外国人の署名は、本人の自筆でなければなりません。
 
続いて雇用条件書(参考様式第1-6号)についてです。
こちらでは、以下の記入が必要です。注意点も含め紹介します。
 
【記入すべき項目と注意】

雇用契約
期間

雇用契約期間のほか、入国の予定日を記載しましょう。
なお、すでに本人が入国している場合、入国の予定日を記載する必要はありません。

就業の場所

直接雇用か派遣雇用のいずれかを選択し、事業者名と所在地、連絡先を記載します。
派遣での採用が認められているのは、農業分野と漁業分野のみなので注意しましょう。
就業先が複数ある場合は主な就業先を明記したうえですべての就業場所を記載しなければなりません。
就業先が複数あるにもかかわらず入れるのを忘れた場合は後で書類を提出する必要があるので注意が必要です。

従事すべき業務の内容

従事すべき業務に該当する分野と業務区分を記載します。
ここで記載できる分野とは、特定技能外国人が働けると認められている12の産業分野のうち、該当するものです。

労働時間等

労働時間に関する項目は詳しく記載する必要があります。
始業・終業の時刻等のほか、休憩時間、所定労働時間数、所定労働日数、所定時間外労働の有無を記載しましょう。
交代制で勤務することになる場合、勤務時間の組み合わせをすべて記載しなければなりません。
書類上だけでは書ききれない場合は別途添付書類を用意すれば問題ありません。
また、特定技能外国人は日本人と同等以上の条件で採用しなければならないと定められています。
そのため、労働時間数に関しても日本人の労働者の所定労働時間と同等を設定しましょう。
所定労働日数に関してもフルタイムでの雇用が必要である点に注意が必要です。

休日

定例日として、毎週何曜日に休みなのかを記載します。
年間合計休日日数も計算して記載しましょう。
ここには非定例日の記載も必要です。
決められていない休みを記載します。

休暇

6ヶ月以上継続して勤務した場合に認められる有給休暇の日数を記載しましょう。
勤続勤務が6ヶ月未満の場合でも年次有給休暇がある場合は、その日数も記載します。

賃金

賃金に関する記載は細かくチェックされるポイントでもあります。
そのため、わかりやすく記載と説明を行いましょう。
基本賃金の項目に記載するのは、固定残業代を除いた月給または日給・時間給です。
設定される報酬額は、自社で同等の業務に従事している日本人労働者の額と同等か、それ以上でなければなりません。
これは、賞与や諸手当も同様です。

退職に
関する事項

自己都合によって退職する場合、何日前に社長・工場長等に届け出れば良いかを記載しておきます。
日本人の場合は退職することになったら早めに会社に伝えるのが習慣といえますが、外国人の中にはこういった習慣がない方も少なくありません。
直前に退職を申し出られてしまうのを防ぐためにも、本人への説明も含めて確認しておきましょう。

その他

社会保険の加入状況・労働保険の適用状況、雇入れ時の健康診断のタイミング、初回の定期健康診断のタイミングを記載します。

受取人の
署名

パスポートの氏名と同じように記載します。

また、雇用条件書の別紙として「賃金の支払」といった用紙も提出しなければなりません。記載すべき内容を注意点も含め紹介します。
 
【記入すべき項目と注意】

基本賃金

基本賃金は最低賃金を下回らないように注意が必要です。

諸手当の額及び計算方法

手当の内容を具体的に記載します。
どういった手当がいくら支給されるのか記載しましょう。
また、満たすべき条件と計算方法も記載しておきます。

1か月当たりの支払概算額

基本賃金と手当の合計額を記載します。

賃金支払時に
控除する項目

支払概算額から控除される項目と金額を記載します。

手取り支給額

外国人からすると具体的に手取りがいくらになるのかわかりにくいと感じることがあるので、控除に関してはよく確認と説明が必要です。
手取り金額を勘違いしていると入社後の不満につながり、転職されてしまう恐れもあります。

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契約締結時のポイント

契約締結時に何より重要といえるのが、契約する外国人が契約の内容について正しく理解できていることです。
そのために本人が理解できる言語で契約書を作成することになりますが、これだけで十分な対応ができているとはいえません。
 
一つひとつの項目を丁寧に説明し、わからないことがあれば質問してもらいましょう。
 
また、特定技能雇用契約書は、受入れ機関と外国人労働者本人が一部ずつ保管するので、二部作成が必要です。

特定技能雇用契約締結にあたって企業が心得ておくべきこと

特定技能雇用契約締結において、いくつか心得ておきたいことがあります。
以下の6つを確認しておきましょう。

分野別の基準に準拠する

特定技能は12の分野で認められており、その分野の中でも細かい基準が設けられています。
例えば、建築業の場合は時給や日給は認められず、月給制にしなければなりません。
自社が該当する分野の基準を事前に確認しておきましょう。

申請書類を作成する

雇用契約締結後は、支援計画などの策定が必要です。
また、その他書類が必要になることもあります。
 
これら書類の準備・作成は時間がかかることもあるので、時間的な余裕をもって対応しましょう。
自社で対応が難しい場合は、登録支援機関のサポートを受けることをおすすめします。

ガイダンスを実施する

特定技能では、事前ガイダンスと呼ばれるものの実施を義務づけています。
これは、日本で生活するうえで必要となる知識などを外国人に説明するためのものです。
外国人が日本でどのようなことに困るか考え、適切な支援を行いましょう。

変更事項が生じた際の届け出義務を順守する

すでに提出済みの雇用条件の内容に変更事項が発生した場合は、随時届出と呼ばれる届け出が必要です。
変更事項が発生してから14日以内に管轄の出入国在留管理局に対して届け出ましょう。

定期報告での届け出義務を順守する

特定技能外国人は四半期ごとに定期面談を実施し、その結果を入管に提出する必要があります。
外国人が適切な労働環境で働けているのかを確認するための書類です。
 
仮に定期報告を怠ってしまった場合は特定技能外国人の受け入れが認められなくなってしまう可能性もあるため、十分注意が必要です。

契約書を保管する

特定技能雇用契約書は適切に保管しなければなりません。特に注意したいのが、契約終了時です。
退職などによって契約が終了しても契約の終了日から1年以上は契約書を保管しておかなければならないと定められています。

難しい部分はプロに相談するのがおすすめ

いかがだったでしょうか。
特定技能外国人を採用するうえで必要になる雇用契約書や雇用条件書について紹介しました。
 
どのようなポイントに注意すべきかご理解いただけたかと思います。
各書類の雛形はダウンロードが可能ですが、特に母国語での併記や説明が難しく、苦戦してしまう企業が多いようです。
 
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