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「見られている」感覚のズレを防ぐ!外国人スタッフと利用者様のプライバシー保護を両立させるには

日本の介護が特に大切にする利用者様のプライバシー保護は、外国人スタッフの母国文化と異なる場合があり、デリケートな課題となることがあります。

「悪気はないのに、利用者様が不快に感じてしまっているかもしれない」「日本の『プライバシー保護』の概念をどう伝えれば良いのか」といったお悩みを抱えている採用担当者様や施設責任者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、介護現場で外国人スタッフを雇用されている方々が直面しやすい、利用者様のプライバシーへの配慮に関する具体的なお悩みと、その解決策についてご紹介します。

外国人スタッフが日本の介護文化を深く理解し、利用者様が安心して質の高いケアを受けられるよう、ぜひ本記事をお役立てください。

目次[非表示]

  1. 1.採用担当者様から寄せられたお悩み
  2. 2.利用者様のプライバシー感覚のずれを解決する3つの対策
    1. 2.1.「プライバシー保護」の概念を具体的な行動で示す専門研修と実践的指導を徹底する
    2. 2.2.チェックリストや掲示物で「見える化」し、意識付けを継続する
    3. 2.3.日本人スタッフの「お手本」と「多文化共生リーダーシップ」を発揮する
  3. 3.まとめ

採用担当者様から寄せられたお悩み

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今回のお悩みを紹介いたします。

プライバシーの意識に関して、少し戸惑うことがあります。

例えば、着替えや排泄介助の際に、カーテンを完全に閉め忘れてしまったり、利用者さんの身体を無意識に露出しすぎてしまったりすることが、時々見受けられるんです。
もちろん、悪気がないのは十分分かっているんですが、日本人にとってはすごくデリケートなことですよね。
利用者様やご家族からすれば『見られている』という不快感につながりかねません。
日本の『プライバシー保護』という概念を、どのように伝えれば、彼らが深く理解して実践してくれるのか、本当に頭を悩ませています。

利用者様のプライバシー感覚のずれを解決する3つの対策

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日本の介護において非常に重要視される利用者様のプライバシー保護は、外国人スタッフの母国文化と異なる場合があり、デリケートな問題に発展することがあります。
以下の対策を通じて、外国人スタッフが日本のプライバシー保護の概念を深く理解し、実践できるようサポートします。

「プライバシー保護」の概念を具体的な行動で示す専門研修と実践的指導を徹底する

単に「プライバシーを尊重してください」と伝えるだけでなく、日本の介護現場で具体的にどのような行動がプライバシー保護に繋がるのかを、研修と日々の指導で徹底して示すことが重要です。
着替えや排泄介助の際に「カーテンを完全に閉める」「タオルで身体を隠す」「必要最低限の露出にとどめる」といった具体的な行動を、映像やイラストを多用して視覚的に分かりやすく示すと良いでしょう。

なぜそうするのか(例:羞恥心への配慮、尊厳の保持)もセットで説明し、「見られている」という感覚が文化によって異なることを理解する機会を設けることで、外国人スタンダードタイプの腑に落ちるように働きかけます。

また、実際の介助場面を想定したロールプレイングを繰り返し行い、プライバシー保護の行動が適切に行えているかを確認することも効果的です。
例えば、声かけのタイミング、ドアのノック、身体を隠す手順などを実践させ、その場で「今の動きでは、利用者様は〇〇と感じるかもしれません」といった具体的なフィードバックをすることで、外国人スタッフ自身の行動と利用者様の感覚とのズレを認識させ、改善を促します。

チェックリストや掲示物で「見える化」し、意識付けを継続する

忘れがちな行動や、無意識に出てしまう習慣を防ぐために、視覚的なツールを活用して常に意識付けを促すことが有効です。
プライバシー保護が特に求められる場面(着替え、排泄介助、入浴介助など)ごとに、具体的な行動項目(例:「声かけしましたか?」「カーテンを完全に閉めましたか?」「タオルで身体を隠しましたか?」)を記載したチェックリストを作成し、活用することをおすすめします。

外国人スタッフに声に出して確認しながら実践してもらうことで、行動の定着を促します。

また、介護室や利用者様の居室のドア、浴室など、関連する場所に「ノックしてください」「カーテンを閉めてください」「プライバシーに配慮」といったメッセージを、「やさしい日本語」と外国人スタッフの母国語、またはピクトグラムで掲示するのも良いでしょう。
常に目に入る場所に貼ることで、意識が薄れることを防ぎます。日々の申し送りの際に、プライバシー保護に関する注意事項を定期的に共有し、意識を高く保つように促すことも重要です。

日本人スタッフの「お手本」と「多文化共生リーダーシップ」を発揮する

外国人スタッフが日本の介護文化を深く理解し実践するには、日本人スタッフの行動が最も説得力のある「お手本」となります。
日本人スタッフが、日々の業務の中で利用者様のプライバシー保護を徹底し、外国人スタッフにとって常に良い模範となるように努めましょう。言葉で教えるだけでなく、行動で示すことが何よりも大切です。

現場のリーダーやベテラン職員は、外国人スタッフの文化背景を理解した上で、日本のプライバシー保護の重要性を丁寧に、かつ繰り返し指導できる「多文化共生リーダーシップ」を身につける研修を実施することをおすすめします。
単なる指示出しではなく、外国人スタッフが納得して実践できるよう、対話を通じて理解を深めるスキルを磨きましょう。

さらに、外国人スタッフがプライバシー保護に関して疑問や戸惑いを感じた際に、気軽に質問できる雰囲気を作ることが重要です。
「なぜ〇〇するのですか?」といった問いに対して、文化的背景も踏まえて丁寧に説明できる日本人スタッフが対応できるように、相談しやすい環境を整えておくことも大切です。

まとめ

介護現場における利用者様のプライバシー保護に関する認識のずれは、外国人スタッフの母国文化との違いから生じやすい課題です。
しかし、これらの課題は、「具体的な行動を示す専門研修と指導」、「見える化による意識付けの継続」、そして「日本人スタッフによる模範と多文化共生リーダーシップ」という3つのアプローチによって、確実に乗り越えることができます。

外国人スタッフは、日本の介護を支えるかけがえのない存在です。

文化的な違いを理解し、尊重し合い、日本の介護哲学を丁寧に伝えることで、外国人従業員は自信を持って質の高いケアを提供できるようになり、利用者様にもより安心で心地よい生活を提供できるようになるでしょう。

外国人介護スタッフの雇用に関して、プライバシー保護や利用者様とのデリケートな関係性にお悩みの場合は、ぜひ一度私たちにご相談ください。貴社の状況に合わせた最適なサポートをご提案いたします。

株式会社スタッフ満足 新井 宏典
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