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身体介護の「デリケートな壁」を越える!外国人スタッフとの文化の違いを乗り越えるには


人手不足が深刻な介護業界において、外国人スタッフは今や現場を支えるかけがえのない存在です。
しかし、利用者様の身体に直接触れる身体介護は、文化や宗教、個人の感覚が大きく影響するデリケートな業務。
外国人スタッフを受け入れる介護施設の中には、「文化の違いから介助に戸惑いがある」「利用者様との間にミスマッチが生じているのではないか」といったお悩みを抱えている採用担当者様や施設責任者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、介護現場で外国人スタッフを雇用されている方々が直面しやすい、身体介護におけるデリケートな感覚の違いに関する具体的なお悩みと、その解決策についてご紹介します。
外国人スタッフと利用者様、双方にとって安心できるケアの実現を目指し、ぜひ本記事をお役立てください。

採用担当者様から寄せられたお悩み

今回のお悩みをご紹介します。

「うちの施設でも、外国人スタッフは本当に熱心に介護を学んでくれて、日々頑張ってくれています。ただ、身体介護に関して、少しデリケートな問題に直面することがあって…。

例えば、ある外国人スタッフは、異性の利用者様への入浴介助や排泄介助に対して、少し抵抗があるようなんです。

宗教的な背景もあるようで、無理強いはできないんですが、シフトによってはどうしても担当してもらわないといけない時も出てきます。

利用者様の中にも、外国人スタッフによる身体介助に戸惑いを感じる方がいらっしゃるようで、気を使わせてしまっているんじゃないかと心配になります。

せっかく来てくれた貴重な人材なのに、双方にストレスがかかってしまうのは避けたいんです。このデリケートな問題、どうすれば良いものかと悩んでいます。」

身体介護におけるデリケートな感覚の違いを解決する3つの対策


介護現場における身体介護は、利用者様の尊厳と安全に直結する重要な業務です。

外国人スタッフの宗教的背景や文化的な習慣、そして利用者様側の意向を尊重しつつ、円滑なケア提供を目指すための具体的な対策を3つご紹介します。

入職前から相互の文化・習慣に関する情報共有を徹底する

外国人スタッフを受け入れる前、あるいは入職時のオリエンテーションの段階から、互いの文化や習慣に関する丁寧な情報共有を行うことが不可欠です。

まず、外国人スタッフに対しては、日本の介護現場における身体介護の一般的な手順、利用者様のプライバシーへの配慮、そして「尊厳の保持」といった基本原則を詳細に説明しましょう。

特に、入浴介助や排泄介助など、直接身体に触れる行為の必要性とそのデリケートさを伝えます。同時に、利用者様が外国人スタッフからの介助に抵抗を感じる可能性があることも正直に伝え、その際にどのような対応が求められるかを事前に話し合うことが大切です。

次に、外国人スタッフ本人からは、宗教的な戒律や文化的な習慣(例:異性への身体接触の制限、特定の身体部位への接触に関するタブー、特定の時間帯や方向への配慮など)について、丁寧にヒアリングを行います。
個別の事情を尊重し、具体的な介助の場面でどのような配慮が必要となるかを確認し、記録に残すことで、後のミスマッチを防ぐことに繋がります。

配慮を前提としたチーム体制と柔軟な業務シフトを検討する

外国人スタッフの個別の事情や利用者様の意向を最大限尊重できるよう、画一的な対応ではなく、柔軟なチーム体制とシフト調整を検討することが求められます。

外国人スタッフからヒアリングした宗教的・文化的配慮事項は、個人が特定されないよう配慮しつつ(必要であれば匿名化するなど)、チーム内で共有し、日本人スタッフも共通理解を持つようにしましょう。
例えば、特定の外国人スタッフが異性介助に抵抗がある場合、その時間帯は他の日本人スタッフが担当する、あるいはペアを組んでサポートするなど、チームとして協力できる体制を構築します。

また、利用者様ご本人やご家族に対し、外国人スタッフによる介助の可能性を事前に伝え、意向を確認する機会を設けることも重要です。

抵抗がある場合は、可能な限り他の職員が担当するなど、利用者様の安心を最優先する姿勢を示しましょう。
特定の時間帯や業務において、外国人スタッフが介助に入りにくい状況が予測される場合、事前にシフト調整を検討し、無理のない人員配置を心がけることで、双方の負担を軽減できます。

継続的な対話と多文化共生教育、相談窓口の設置

一度情報共有しただけで終わらせず、継続的な対話と学びの機会を提供し、安心して相談できる環境を整えることが、長期的な信頼関係の構築に繋がります。

外国人スタッフとの定期的な個別面談を通じて、身体介護を行う上での困りごとや、文化的な摩擦によるストレスがないかを確認しましょう。

オープンな対話の機会を設けることで、潜在的な問題を早期に発見し、解決に繋げることができます。

利用者様や日本人スタッフからのフィードバックも丁寧に外国人スタッフに伝え、改善点を具体的に指導するとともに、外国人スタッフの努力を評価し、モチベーションを維持する工夫も凝らしましょう。

日本人スタッフ向けには、外国人スタッフの宗教や文化に関する多文化共生研修を定期的に実施することをおすすめします。

これにより、外国人スタッフへの理解を深め、無意識の偏見や誤解を解消し、より協力的な職場環境を醸成できます。

特に身体介護における文化的な違いについて具体例を挙げ、互いに尊重し合うことの重要性を伝えることが大切です。

さらに、外国人スタッフが、宗教的・文化的な理由で特定の介助に困難を感じた際に、安心して相談できる窓口(例:信頼できる日本人の先輩、人事担当者、登録支援機関の担当者など)を明確に設けることも重要です。

問題が顕在化する前に、早めに解決策を模索できる体制を整えましょう。

まとめ

介護現場における身体介護のデリケートな感覚の違いは、外国人スタッフと利用者様双方の尊厳に関わる重要な課題です。

しかし、これらの課題は、「入職前からの丁寧な相互理解」、「配慮を前提とした柔軟な体制構築」、そして「継続的な対話と多文化共生教育」という3つのアプローチによって、確実に乗り越えることができます。

外国人スタッフは、日本の介護を支えるかけがえのない存在です。

文化的な違いを理解し、尊重し合うことで、外国人スタッフは安心して能力を発揮し、利用者様にもより質の高い、心温まるサービスを提供できるようになるでしょう。

外国人介護スタッフの雇用に関して、身体介護におけるデリケートな問題にお悩みの場合は、ぜひ一度私たちにご相談ください。貴社の状況に合わせた最適なサポートをご提案いたします。

株式会社スタッフ満足 新井 宏典
株式会社スタッフ満足 新井 宏典
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